家がほしいと思い調べはじめると「建売住宅」というワードに出合います。「建売住宅」は住宅購入の一つの選択肢になりますので意味を確認しておきましょう。
建売住宅とは
不動産(土地と住宅)の販売方法の1つ
漢字をよみくだすと「建てて売る住宅」となり、これは販売会社からの表現です。かんたんに言えば「土地と完成した住宅を販売してます」です。
完成した住宅しか販売できないの?
こたえは「はい」です。
建売住宅では「建築確認申請が事前におこなわれている」ことが必須条件になります。
もう少しくわしく説明すると完成していなくても販売はできます。この場合を未完成物件といいます。ただし、未完成物件を販売するには法律でいろいろな制限が定められています。
なお、未完成物件と「売建住宅」「条件付き土地販売」とはべつものです。くわしくは下記記事をごらんください。
2021.02.21家がほしいと思い調べはじめると「売建住宅」というワードに出合います。「売建住宅」は住宅購入の一つの選択肢ですので、意味を確認しておきましょう。…
なぜ、こんな売り方をするのか?
「こんな売り方をする」のではなく「させられている」が正解
じつは、不動産取引において対象の種類、種別、サイズは問いません。つまり取り扱えるものを書くとーー
- 土地の種類:宅地、畑、田、山林、雑種地など
- 建物の種別:新築、中古
- 建物の種類やサイズ:一般住宅、賃貸、高層建築物、マンション、アパート、ランドマークタワーや博物館も扱える
- 取り扱い手段:販売、仲介、代理、交換など
たくさんありますね。ただ、この中で1つ問題になるものがあります。それはーー
新築物件です。
なぜ、問題なのか?
不動産取引を業(ぎょう)とするなら宅地建物取引業の許可が必要です。もちろん不動産の取引に関する法律、問題点、告知すべきことなどを理解したプロです。
ただ、新築物件でまだ建築されていない場合「この土地には、こんな建物が建てられます」と法律の説明はできますが、実際にその建物(大きさ、強度、価格のすべてにおいて)が建つ保証はありません。
なぜなら、「建築のプロではない」からです。
ところがーー
営業マンの説明を聞いていると、さも建築のプロのように聞こえたり、誤解をあたえる説明や会話ができてしまいます。悪く言えば、プロでないのにプロのふりができます。
だから、とくに費用のおおきい新築物件では消費者が不利益にならないように「建築確認申請を事前におこなわれ て建築が完成した現物を販売させられている」のです。
建築確認申請が事前におこなわれる意味
建築確認申請を簡単に説明すると「この土地に、この形状、この面積、この強度の建物を建築するのに法律に違反していないことを確認したので法令順守で建築してください」というものです。
そうです。すべて一人称の「この」なんです。
だから、建築がはじまってからの変更はできないんです(構造、面積、形状、強度に支障のない軽微な変更は可能)。そして、現在では建物の建築途中での検査(中間検査という)体制も完備されて違法建築物の排除をしています。これは途中で悪さができない縛りですね。
この縛りのおかげで、購入者がとりあえず違法性のない家を購入できる。(建物に瑕疵(かし)のあるなしはまた別の話しです)
もし、建築中の建売で「変更可能ですよ」といわれたらーー
それ、違法建築かもしれませんよ。
まとめ
建売住宅とはーー
・販売方法の1つである
・土地と完成した住宅(家)を販売している
・未完成の場合は消費者保護の法律がある
・建築確認申請が事前に取得されている
・建物のサイズ、構造、形状の変更はできない
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